- 8月 2, 2025
- 3月 28, 2026
不正出血があったらどうする?
院長の福井薫です。不正出血は女性のよくあるお悩みのひとつです。
「生理じゃないのに出血があった」、「茶色いおりものが続く」、「排卵期だから大丈夫かな?」そんな不正出血に気づいても放っておいていいのかどうか…と迷われる方は実際少なくありません。
不正出血には心配のいらないものから、早期受診が必要な病気のサインまでさまざまな原因があります。ここでは不正出血とはなにか、受診を急ぐべきケース、診察で行う検査などをご紹介します。
不正出血とは?
不正出血とは、月経(生理)以外のタイミングで性器から出血することを指します。実際には、
- 月経予定日ではない時の出血
- 排卵日付近のうっすらした出血
- 性交後の出血
- 閉経後の出血
- 生理後だらだら続く茶色のおりもの
といった形で気づかれることが多いです。
量や色、持続期間は人それぞれで、鮮血のように赤い場合もあれば、ティッシュにうっすらつく程度の茶色いにじみだけのこともあります。
よくある原因
不正出血の原因はいくつかに分けられますが、日常診療でよく見られるものを挙げてみます。
まず多いのが、ホルモンバランスの乱れです。思春期や更年期、強いストレス、急な体重変化、睡眠不足などによって排卵がうまくいかず、出血が起こることがあります。
排卵期に一時的にみられる少量の出血もあります。これはホルモンの変動によるもので、1〜2日で自然におさまることがほとんどです。
一方で、子宮や腟の病気が背景にある場合もあります。子宮頸がんや子宮体がん、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫などが原因となることもあり、見た目だけで区別することはできません。
また、妊娠に関連した出血も重要です。妊娠初期の変化によるものから、注意が必要な状態まで幅があるため、妊娠の可能性がある場合は早めの確認が必要です。
低用量ピルやホルモン剤の影響で、一時的に出血がみられることもあります。服用中の方は、気になる変化があれば処方医に相談してみてください。
すぐ受診した方がいいケースとは?
不正出血の中には、早めに確認しておきたいサインもあります。たとえば、
- 閉経後に出血があった
子宮体がんや萎縮性腟炎の可能性があります。 - 性交後の出血
子宮頸がんやポリープのサインになることがあります。 - 生理と無関係に出血が繰り返される
ホルモン異常や器質的疾患が疑われます。 - 茶色いおりものが長く続く、血が混じる
子宮内膜ポリープや炎症によるケースがあります。 - 妊娠の可能性がある
子宮外妊娠など緊急対応が必要な場合があります。
下腹部痛・発熱・悪臭のあるおりものを伴う場合も、感染症や重篤な疾患が隠れていることがありますので早めの受診をおすすめします。
様子を見てよいものと、確認が必要なものは、見た目だけでは判断が難しいことも多いため、迷ったときは一度ご相談ください。
受診すると何をするの?
- 問診
出血の状況、生理周期、症状、妊娠の可能性などを伺います。 - 内診・腟鏡診(クスコ)
腟内を観察し、子宮頸部や腟壁の状態を確認します。 - 経腟エコー
子宮・卵巣の大きさや内膜の厚さ、筋腫・ポリープの有無をチェックします。 - 子宮頸部細胞診(がん検診)
ブラシで頸部の細胞を採取し、がんや前がん病変を調べます。 - 妊娠検査・感染症検査
必要に応じて尿検査や血液検査を行います。
検査結果をもとに治療(薬物療法・処置)や経過観察の方針を決定します。
不正出血は身体からの大切なサインです
不正出血は自然に治ることもありますが、なかには早期対応が必要な病気が隠れている場合もあります。「なにもなければ安心」という気持ちで、どうぞお気軽に受診してください。
婦人科を受診するとき、多くの方が緊張や恥ずかしさ、不安を抱えています。医療者は診察に慣れていますが、患者さんにとっては特別な場面であることを意識し、プライバシーの確保とていねいな声かけを大切にしています。
当院は宝塚市の子宮頸がん検診の指定医療機関として、検診の定期受診を通じた早期発見と予防に力を入れています。当院の検診についてまとめて知りたい方は、「婦人科検診・プレコンセプションケア」のページもご覧になってください。
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万博のキャラクター・ミャクミャクを見かける機会が増え、だんだん親しみを感じるようになってきました。

文責:宝塚かおるレディスクリニック院長・産婦人科専門医 福井薫 [院長プロフィール]